スキルの前に身につけるべき”風格”
ちょうど1年前に、今の仕事に転職をしたときのことだ。
それまでは事務系の公務員や、テレビ局のWeb担当のコピーライターなど、
対人折衝がいらない仕事をしていたのだが、
初めて営業をすることになり、今までの自分ではいけないと感じていた。
なにせ、当時の私は電話の応対もろくにできず、
職場ではハゲ上司や、業界用語連発の先輩と毎日衝突していたからだ。
こんな状態では、とても営業などできるはずもない。
そこで、私はネットでコミュニケーション能力を向上させるセミナー・講座を検索し、
数十万円ほど払って、その講座を受講することにしたのだった。
その講座では、コミュニケーションにおける基本的なスキル、
例えば傾聴や質問力、 交渉や提案の仕方などを
体系化してレクチャーしてくれた。
当時の私にとっては、ここまで詳細かつ体系立ててわかりやすく
ビジネスコミュニケーションを教えてもらったことがなかったので、
「これだけあれば、営業なんて楽勝だべ?」と考えていた。
だが、筋トレに救われた① でも話した通り、
当時の私は営業ロープレに連続で落ちまくっていたし、
営業先からはクレームを受けまくっていた。
当然、このコミュニケーション講座で学んだスキルを駆使して
ロープレや店舗での営業をしていたはずなのだが、全く歯が立たなかったのだ。
その後、筋トレに開眼して結果を出せるようになったのだが、
これらの経験を通じて肚に落ちたことがある。
それは、いくらスキルを身につけても、スキルを使う人間がクソなら
クソのような結果しか生まない、ということだ。
結局、スキルはスキルであり、枝葉でしかない。
それよりも、そのスキルを使う根っこ・幹である自分自身の態度や風格が
備わっていなければ、スキルにも重みをもたせることができないのだ。
考えてみれば当然のことで、落ち着きがなくオドオドビクビクしている奴が、
スキルを使ってコミュニケーションを取ろうとする姿は、
口八丁手八丁で人を騙そうとしている、小物にしか見えない。
これでは、相手に信用してもらうことなんて、到底できないだろう。
そうではなく、風格・重厚感のある人物が、
適切にコミュニケーションスキルを用いて接することで、
相手からは信用や安心感を引き出すことができる。
相手から信用を得ることで、はじめて交渉・提案の段階に乗ることができる。
だから、相手から信用されるには、スキルを身につける前に、
まずは風格や重厚感、安心感を身につける必要がある。
信頼感のある人物ならば、ソフトで丁寧なコミュニケーションを心がけてさえいれば、
ビジネスにおいて、それほど多くのスキルは必要なくなるだろう。
そして、風格や重厚感、安心感を身につけるには、やはり筋トレがもってこいだ。
だから、これからも筋トレで重厚感のある見た目を維持をしながらも
ソフトで丁寧なコミュニケーションを心掛けていきたいと思う。
今回はここまで。